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決勝セクションと走行順の変更

決勝のセクションは、アプローチの変更が行われたものの、レイアウトは変えられませんでした。かわりに走行ルートが変更され、ひとつひとつのセクションが長くなったことで、トータル4セクション(うちひとつがスピードセクション)の総減点数で勝敗が争われる事になりました。
また、決勝戦というコトで、各セクションへのトライは、ひとつのセクションを決勝を争う3選手に順に走ってもらい、次のへセクションへ進んでいく方式に。まさにセクションごとに順位が変動していく可能性のある、見る方としては面白い、走る方としてはプレッシャーの演出といえるでしょう。

第1セクション
ケーブルコアへのアプローチが90度かえられ、真横からケーブルコアに乗り上がるかたちに。ケーブルコアを登り切ったやぐらの頂上からは、やぐら向こう(画像では左手)の二段ステアを下り切ってセクションアウトです。

「これ以上は無理」と出走前に語っていた、1番手の古川選手、最初のケーブルコアへなかなか上がる事ができずに苦戦模様。ここで足付きの減点1をくらってしまったものの、ケーブルコアに上がってからは、落ち着いた走りを見せて、結局総減点は1点。
2番手の宮岡選手は鮮やかなウィリージャンプで、最初のケーブルコアを一発でクリア。ダニエルでするするとやぐらの頂上に上がった後は、下りのステアもダニエルで決めてクリーン。

対してバニーホップで最初のケーブルコアに上がった寺井選手。こちらも一発でのクリア。続くケーブルコアは、前輪を乗せて転がしていく独特のライディングを見せながら難無くクリーンでアウト。

第1セクションが終了しての暫定順位は、出走順に宮岡、寺井選手が減点0で同着の1位。惜しくも減点1の古川選手が3位で、次のセクションへのトライとなりました。

第2セクション
やぐら向こうの二段ステアを登り、やぐらの頂上からU字溝を配置した下り坂を下って、ステージを通過して地面までおりればアウト。全員が20inということもあり、解説の平野さんからは「前につんのめりやすいところが苦しいかも」というコメントがありました。
前セクションで減点1を喫した古川選手は、やぐらに上がるステアへの1回めのトライで一瞬ひやりとさせたものの、減点無しでやぐらの頂上までをクリア。続くU字溝のセクションもブレーキを鳴かせながら大胆に下り切ってクリーンでアウト。
2番手の宮岡選手は、ステア・U字溝とも、「珍しい」と解説されるほど、慎重かつ丁寧に走りきり、こちらもクリーンでアウト。
3番手を走る寺井選手も、まったく危な気なくクリーンでアウトしたため、トータルでの減点数は変わらず、暫定順位にも動きはありませんでした。
第3セクション
準決勝の第4セクションとまったく同じセクション。ドラム缶で作られた段違いの3本の円柱状のものを、一番低いものの方から上がりはじめ、やぐらの頂上まで登っての折り返し。

スペースの無いドラム缶の上を渡っていくやり方は、どの選手も大きく変わる事はなく、前輪とガードを乗せた状態からの突き出し+ダニエルジャンプでの登り。やぐらの上からはダニエルでの下り。
そんな中で目を引くのは寺井選手の、前輪を早めに置いて転がすライディングでした。加えて
最後のドラム缶からの飛び下りではワンフットも披露。サービス精神旺盛ですね。

結局3選手ともクリーンでのアウトとなり、ここでも順位は動かず。勝敗の行方はいよいよ最終セクションへの持ち越される事に。
第4セクション
準決勝の第5セクションをバージャンプからスタート。「洗濯板セクション」を往復してきた後はやぐら右手の登り坂を上がり、やぐらの頂上までたどりついたところでセクションアウト。ただし、このセクションも走行タイムにより減点が変わる「スピードセクション」。これで「29秒以内ならクリーン」という言葉は、はっきり言って鬼ですわな(笑)

緊張した面持ちでセクションインした古川選手は、準決勝からさらに上げられたバーを飛び越え洗濯板セクションへ。ダニエルと突き出しを駆使して、足付き無しで往復した後は、やぐら頂上への坂を上がっていきますが、頂上近くではかなり苦しそう。足付きでの減点はなかったものの、ラップタイムは惜しくも1分をわずか越える1分1秒で減点2をカウントされました。

古川選手の結果を受けて、同減点での争いは寺井選手のみとなった宮岡選手。スタート地点での顔にも気合がみなぎっていました。
最初のバーをウィリージャンプでクリアしたあと挑んだ洗濯板セクション。すばやいダニエルジャンプでパレットからパレットへ飛び移った瞬間、リアタイアが滑ってバランスを失い、前のめりに倒れたバイクがセクションテープを割ってコースアウト。痛恨の減点5をくらってしまいました。

これで少し楽になった寺井選手でしたが、走りには手を抜いてきません。バーをダニパラでクリアした後は、洗濯板セクションをほとんど休まず往復。このあたり、かなりタイムを意識したライディングです。のぼりきったやぐらの上で「タイムは59秒!」のコールを受けた時には
思わずガッツポーズも飛び出して、完全勝利への手ごたえを感じていたようです。
感想など

さて、最終リザルトは下の順位表のとおり、寺井選手が堂々の1位。予選・準決勝も1位でコマを進めてきた寺井選手にとっては、もしかしたら当然の結果だったでしょうか。

個人的には初めてのインドア形式の大会観戦でした。ギャラリーに混じってひたすらビデオを回していると、「すごい!」とか「かっこいい!」とか、あちこちから聞こえてくるギャラリーの声が、なんとなく面白かったですね。もちろん「こわい!」という声も多く聞こえてきてはいましたが、こういった、不特定多数の目にとまる、イベント性のある大会のほうが、トライアルの裾野を広げるには役立つのかなぁと思ったり。
ただ、大会のルールはそういったギャラリーには、かなり分かりづらいものだったようにも
思いました。スピードセクションでの通常の減点と、タイムによる減点の二重の減点方式だとか、トータルタイムが関連しない順位の決め方だとか、短い時間では伝えきれないとは思いますが、より楽しみやすいルール設定をお願いできたら、と。
なにはともあれ、こういったイベントが定期的に開かれるように、そのときには微力ながらお手伝もできるように活動していかんといけんなぁと思ったのでありました。
決勝リザルト

順位

氏名

出身地
使用バイク
1
2
3
S
Time
1

寺井 一希

埼玉 Monty 221
0
0
0
1
0'59
1
2

古川 直樹

岐阜 ECHO TEAM
1
0
0
2
1'01
3
3

宮岡 啓太

愛媛 Koxx XTP
0
0
0
5
***
5

 

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